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対象は「うちには財産がないから大丈夫」な普通の方!?配偶者居住権新設の背景は

前回「配偶者の居住権」新設についてお話ししましたが、引き続き今回もこの話に触れてみたいと思います。配偶者の居住を保護するために、民法の改正案が審議されていますが、このような改正案が審議されている背景にはどんな実態があるのでしょうか。

[民法改正案 ※配偶者が関連する主な改訂部分のみ]
①偶者居住権が新設される
②結婚期間20年以上の夫婦は住居の贈与が特別受益の対象外に
③遺産分割前に生活費を引き出せる

配偶者の居住権が問題になるのはもちろん相続の段階ですが、世間一般の認識としては「うちは揉めるほど財産がないから大丈夫」といって、何も相続対策をされていない方が大半だと思います。ところが、現実には財産が多い方が揉めているのではなく、「争うほどにはない」と言っていた“財産が少ない方”が相続をきっかけでトラブルになってしまうことが多いようです。

実際に、裁判所に持ち込まれる遺産分割事件の7割以上は、遺産額が5000万円以下です。さらに、「総務省 2017年家計調査報告」によると、75歳以上の持ち家率は94.5%とあります。ここから分かることは、相続が“争続”になってしまうケースの内訳は「居住不動産」+「老後費の残り」という、ごくごく一般的な相続財産をめぐる場合なのです。

被相続人が遺言書を書かずに亡くなった場合は、1:分割協議(相続人による話し合い) →2:家庭裁判所による調停→3:家庭裁判所による審判(法定相続)という順に、分け方が決められていきます。

相続人での話し合いで全員が合意すれば、どんな分け方をするかは自由です。協議がまとまらず家庭裁判所に持ち込まれれば、当事者に調停委員が加わって調停を行い、分割が成立するように協議していきます。調停でも協議が成立しない場合は、裁判により審判で分割されることになり、この場合に、配偶者1/2、残り1/2を配偶者以外の相続人で均等に分ける、といった法定相続での分割になります。

現行の法律ではこのような流れで審判に行き着き、遺された配偶者の住居が失われる可能性があるのです。仮に、分けられない不動産が相続財産の大半であった場合でも、法定相続で審判分割ということになります。もしくは、不動産の評価額が法定相続分の1/2を満たすとしても、今度は現金預金を配偶者以外の相続人が相続することになり、配偶者の生活費が脅かされてしまいます。

このような現実から、改正案が審議されていると思われます。改正案が審議されるくらいなので、分割協議はまとまらず、法定相続になるケースが多くあるということなのでしょう。先ほどのデータにも挙げた「居住不動産」と「老後費の残り」を持った75歳以上の方は、相続が発生する一番のボリュームゾーンであり、こうしたケースはさらに増加の懸念が高まっています。

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